飲み過ぎは尿管結石を招く

 どのような食品も摂り過ぎれば必ず健康被害を引き起こします。
健康食品として名高い青汁であっても例外ではなく、むしろ健康食品だからこそ摂り過ぎのリスクが高いといえます。
今回は、青汁を飲み過ぎることによって発症する病気「尿路結石」についてご説明します。
本記事を読み、メリットだけではない青汁の意外な一面を知っていただければ幸いです。

なぜ青汁で尿路結石?

 まず始めに、尿路結石がどのような病気なのかをご説明します。
尿路とはその名の通り腎臓から尿道までの「尿の通り道」のことを指します。
その通り道にカルシウムの結石ができ、更にはその結石が尿管に入ってしまうと激しい痛みや血尿を起こします。
この状態が尿管結石です。
 尿路結石の成分は、そのほとんどがシュウ酸カルシウム、もしくはリン酸カルシウムという成分で出来ています。
この成分が、青汁と尿路結石とを密接に結び付けているのです。

 では、なぜ青汁が尿路結石を招くのでしょうか。
青汁は、ホウレンソウを初めとしたシュウ酸を多く含む野菜を使用して作られています。
この豊富なシュウ酸が、尿路結石の主成分であるシュウ酸カルシウムの原料となってしまうため、青汁は尿路結石を招くとされているのです。
 日ごろからホウレンソウやニンジン等の緑黄色野菜をしっかりと摂っている人がシュウ酸を多く含む青汁を飲んだり、青汁が健康食品だからといって一日に何杯も飲んでいると、シュウ酸の過剰摂取となります。
どうしても青汁を飲みたいということであれば、原材料を確認し、シュウ酸の少ないものを選ぶとよいでしょう。
ケール中心の青汁はシュウ酸の含有量が少ないため、そういった方にもオススメです。

シュウ酸を多く摂り過ぎてしまったときは?

 本記事をお読みの方の中には、もう既に青汁を飲み過ぎてしまったという方もいることでしょう。
その場合、シュウ酸をできる限り体外へ排出しなければなりません。
それには、「水をたくさん飲む」ことが大切です。
 水分をたくさん摂ると、尿の量が増えます。
そうすると、結石の主成分であるシュウ酸カルシウムが尿に溶けて流れ出ていくようになり、結石が作られなくなります。
量としては、2リットルを目安にするとよいでしょう。
また、利尿作用があるからといって、緑茶や紅茶、ウーロン茶等は飲まないようにしましょう。
これらにはシュウ酸が含まれているため、多量に摂取することは尿路結石予防に対して逆効果となります。

 健康食品である青汁で逆に不健康になってしまっては本末転倒です。
飲みすぎには充分注意し、自分に合った青汁を選ぶことこそが、青汁で健康になるための近道といえるでしょう。